2023年6月4日、当薬局でこども薬剤師体験会を実施しました。
軟膏の混合と薬品情報提供書を作成して、実際に服薬指導まで体験できる90分コースを企画しました。
ちょうど「薬局へ行こうウィーク」だったので、地域貢献の一環として当薬局でも何かできればいいなと思ってのことでした。
午前の部、午後の部ともに4名のお子さまが一生懸命薬剤師になりきって体験いただけたので、その体験レポートを公開いたします。
①薬局の待合でみんなで今日の流れを説明!
簡単な自己紹介をした後に、薬剤師体験の流れを説明しました。
お子さまには簡単な教科書を用意して、熟読してもらっています。
ルビを振っているので、漢字が苦手な方も読めるようになっています。
②模擬患者(保護者)から健康相談を受けています。
薬局で作った教科書をもとに、模擬患者さんから健康相談を受けます。
今回は手荒れに困っている患者さんに、手荒れクリームを提案するという内容です。
ちゃんとカンペも実装されていますので、アンケートを書いてもらったり、席にご案内したり、
スムーズに進めることができました。
最初は緊張して、ちょっと棒読みになっちゃうことも、、、
慣れてくるうちに、みなさんしっかりお話しできていました!
③模擬患者さんのアンケートをパソコンに打ち込んで、お薬の情報提供書を印刷!
アンケートに住所名前生年月日、そして副作用と飲んでいるお薬を書いてもらったので、
実際に薬局のパソコンに入力して、お薬の説明用紙やお薬手帳を発行しました。
キーボードが使える学年だと、ローマ字入力を頑張ってもらいます。年長さんはF12キーを何度か押してもらいました。
ゲーミングキーボードだ!遊んでるの?って聞かれましたが、ちゃんと仕事していますよ!
キーボードがUS配置なので、みんなが使っているキーボードとちょっとだけ配置が違っていたり、、、
④軟膏を3種類、混合開始!
いよいよ混合開始です。電子天秤で測り取った軟膏をそれぞれ軟膏板で混ぜ込みます。
二つの軟膏へらを使って、少しずつ練り込んでいきます。
このときに、ゴミが入っていないか、しっかり混ざっているかを目で確認していきます。
お菓子を作るような工程なので、ケーキを作ったことのある方はテキパキとできます。
意外と難しく、どこまで混ぜればいいかわからない、、、なんてことも。
できあがりました!軟膏ツボに詰めて、きれいに軟膏を詰めると完成です。
きれいに詰めることも難しく、空気を抜く方法や、表面を軟膏へらで整形する方法を伝授すると、
わりとうまく詰めることができました。
⑤つくったお薬を確認して、患者さんにお渡し!
できたお薬と情報提供書、お薬手帳をカウンターに並べて、患者さんを呼びます。
事前準備が大切なのです。
ちゃんと薬が合っているか、名前が合っているかを確認しました。
患者さんに軟膏の使い方を説明します。
手荒れに使うのに、顔に使っていいですか?という質問も。
他にも、妊娠中に使っていいですか?かかとはダメですか?など、台本にない質問に小さな先生たちはタジタジ。
もちろん、後ろに控えているサポート薬剤師が万事解説しました。
軟膏混合と、お薬の説明ができたら、「こども薬剤師(軟膏)」の認定証をプレゼント!
薬局の前で記念撮影しました。上の写真は午後の部のみなさん。かざりつけの「こ」がいつの間にか取れていました。
軟膏のほか、シロップ、粉砕、一包化、疑義照会など、まだまだいろんな子ども薬剤師のコースがあります。
次の企画にもぜひ挑戦してほしいですね!
ワイワイしながら、たのしくこども薬剤師体験会を終えることができました。
薬剤師の業務の一部、軟膏の混合は、薬剤ごとの物理的性質、薬理的性質を加味して混合します。
今回は問題が起きない組み合わせでしたが、ものによっては、分離したり、効き目が変わったりします。
その場で混ぜると、計量混合加算といって、80点(800円)の価値になりますが、
これは、軟膏ごとの物性を加味したうえで混合することを評価したうえでの価値です。
ぜひ、いろんな薬剤師の業務を体験してみて、いろんな価値に触れて楽しんでいただければと思います。
毎月実施すると薬局長の休みがなくなるので、おそらく2~3か月に1回、実施できればと思います。
実施することが決まったら、店頭、HPやLINEでお知らせいたしますので、体験のご予約をお待ちしております。