禁煙治療薬チャンピックスの供給について

製薬企業のファイザーが発売している禁煙治療薬「チャンピックス」は2021年から出火の見通しが立ちにくくなり、2023年1月現在に至るまで、出荷調整のめどが立っていません。

禁煙したくても、動機付けの一つとして、禁煙治療薬が今ないし、、、といった方もいらっしゃるかと思いまして、現在の状況を解説します。

結論からいえば、製造過程で出てしまう発がん性物質の除去のために新規製造方法の行政手続きが必要で、この手続きに時間がかかっているようです。

新規製造方法の承認から市場への供給まで、様々な確認事項があるため、実際に医師が処方せんを出して、薬局でチャンピックスを受け取るまでの目途は立っていないと理解してよいでしょう。

日本禁煙学会では、禁煙治療にはチャンピックスの代替として、ニコチン含有パッチ(ニコチネルTTS)をしつつ、カウンセリングや認知行動療法、禁煙に際して有効とされる本を読む、などを挙げています。

また、禁煙治療補助に処方されるアプリも最近では使うことができるため、チャンピックスに頼らない道も整備されつつあると考えてよいでしょう。

ちなみに、処方されるアプリはアプリだけではなく、一酸化炭素濃度を測定する機械と一緒に使います。喫煙すると一酸化炭素濃度が高くなりますので、アプリと機械をリンクさせて記録を行い、眼に見えない一酸化炭素濃度を可視化して、禁煙を促す流れです。

焼肉を食べた後に計測すると一酸化炭素濃度は高く出てしまうため、このあたりは気を付けたいところですね。

薬局でもニコチン含有パッチによる禁煙サポートを行っています。

薬局長も禁煙して6年目で、今はたまに夢に見てしまいますが、赤羽駅近くの喫煙所を通り過ぎても特に何も感じなくなっています。

加熱式たばこや電子タバコもございますが、口にくわえる喫煙習慣やたばこ休憩といった習慣化しやすいものがあるとどうしてもやめづらくなってしまいますよね。

年々喫煙者は減りつつ、たばこの税率があがっており、継続されている方は硬い意思をもって喫煙されていることも多いかと思います。

簡単ではないことはとてもわかっておりますし、数年スパンで取り組んでいくため、窓口では実際の体験談や、代替手段の提案を少しずつお話しすることが精いっぱいの薬局としてできることです。

ちなみに、薬局長はチャンピックスも、ニコチン含有パッチも、ニコチンガムも試して、一番効果があったのは家族に強く諫められたことでした。

それでは。

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