東京都赤羽の薬局ガレリアでは、災害時の医療提供体制をこどもたちが体験できる、特別な「こども薬剤師体験」(ki-DSAP:きっずあっぷ)を実施しました。
今回のテーマは「停電時でも薬局を動かす」こと。
子どもたちはヘッドライトを装着し、暗がりの中で災害処方せんの確認から薬の調剤、電子天秤での粉薬の計量、そして服薬指導までを、本物の薬剤師のように真剣に行いました。
使用したのは、実際の災害医療を想定した「災害処方せん」。この体験では、医薬品の取り扱いに加え、限られた設備環境下で正確な業務を遂行する対応力や判断力も学ぶことができます。
薬剤師は「薬を渡す人」ではなく、「患者の命を守る専門職」であることを、小学生でも“肌で実感”できる、全国でも類を見ない先進的な取り組みとなっております。
今回の「災害医療編」はこども薬剤師体験プラスの5回目の内容として、総合的な内容を含んでおります。実施時は15分ほど調剤室のみ消灯して、停電時の再現を行います。
本プログラムの特長
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停電を想定した本格シナリオ
照明が使えない状況を再現し、懐中電灯やヘッドライトで視認しながらの調剤。
周囲の安全確認として、ガラス片や汚物の確認と除去(カードを使用)。
身分を証明する「医療救護各堂従事者所属薬局登録証」の提示と確認。
クロノロジーを使った、時系列に合わせた対応の確認。 -
災害処方せんによる模擬調剤
実際の災害対応を意識した書式で、薬の種類・日数・服用方法を自分で確認。
分包機を使わずに、薬包紙で粉薬を手巻き。
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災害薬袋の作成・服薬指導まで
単なる調剤にとどまらず、患者さんに説明する責任まで体感。
繰り返し使える「災害薬袋」の活用と様式の記入。 -
薬剤師の役割を社会的に理解
「薬を作る」だけでなく、「命をつなぐ仕事」としての薬剤師の意義を体験。
避難所の衛生環境も管理して、感染症が広がらないようにする役割も体験。
将来を担う子どもたちに、キャリアの選択肢としての「薬剤師」という職業の持つ社会的責任や、やりがいを知ってもらうこと。
そして「災害時でも地域を支える医療の要」である薬局の力を、体感を通して学んでもらうことを目的としています。
体験参加をご希望の方は、LINEよりお気軽にご連絡ください。
こども薬剤師体験プラスの詳細は特集ページよりご確認くださいませ。 → 特集ページ
薬局ガレリアでは、地域と未来をつなぐ“薬局発キャリア教育”をこれからも発信してまいります。